「競馬中、何週がベストなんだろう？」と疑問に思ったことはありませんか。競馬新聞を見ると競馬の中2週や連闘といった言葉が並びますが、これらがレースにどう影響するのか気になりますよね。
競馬のローテとは、レースに出走する間隔の計画を指します。この記事では、競馬のレース間隔と勝率の関係について詳しく解説します。
JRAにおける競馬のレース間隔の平均や、地方競馬のレース間隔との違い、さらには競馬のレース間隔で最短のケースである競馬の中0週、つまり連闘についても触れ、その勝率データも紹介します。馬券的中率を上げるため、最適なレース間隔の知識を深めましょう。
ポイント
- レース間隔（ローテーション）の基本が分かる
- 「中2週」や「連闘」など間隔別の特徴が分かる
- レース間隔と勝率の関係性が理解できる
競馬中、何週がベストか？レース間隔の基本
- 競馬のローテとは？
- 競馬のレース間隔、その平均は？
- 地方競馬のレース間隔の特徴
- 馬の疲労回復とレース間隔
競馬のローテとは？
競馬における「ローテ」とは、「ローテーション」の略で、競走馬がどのレースに出走し、どれくらいの期間休養するかという一連のスケジュールのことを指します。
例えば、「前走から中2週で今走に出走する」といった場合、この「中2週」がローテーション（レース間隔）を示す言葉です。
陣営（調教師や馬主）は、馬の体調、能力、成長度合い、そして目標とする大レース（G1など）から逆算して、最適なローテーションを組みます。ローテーションは、馬のコンディションを最大限に引き出し、良い成績を収めるために非常に重要な戦略となります。
ローテーションの目的
- 馬の疲労を適切に回復させる
- 目標レースに向けてコンディションを調整する
- 出走レースの賞金や出走条件を考慮する
競馬のレース間隔、その平均は？
JRA（中央競馬）におけるレース間隔の平均は、一昔前と比べて長くなる傾向にあります。
かつては「中1週」や「中2週」でコンスタントに出走する馬も多く見られましたが、近年では「中3週」から「中5週」程度の間隔、あるいは2〜3ヶ月の休養を挟むケースも増えています。
間隔が長くなった背景
この背景には、「外厩（がいきゅう）」制度の発展が大きく関わっています。
「外厩」とは、JRAのトレーニングセンター（トレセン）の厩舎（きゅうしゃ）ではなく、外部の認定された施設で馬を調整・休養させることです。設備が整った外厩でリフレッシュさせ、万全の状態でレースに戻すという考え方が主流となり、レース間隔の平均も長くなりました。
地方競馬のレース間隔の特徴
一方、地方競馬のレース間隔は、中央競馬（JRA）に比べて非常に短いのが特徴です。
中央競馬では「中2週」でも短い方ですが、地方競馬では「中1週」や、場合によっては「中0週」（連闘）でレースに出走することも珍しくありません。
なぜ地方競馬は間隔が短いのか？
これにはいくつかの理由があります。
- 賞金体系の違い: 中央競馬に比べて1レースあたりの賞金が低いため、出走手当や入着賞金を稼ぐために、短い間隔で多くのレースに出走させる必要があります。
- 馬房（馬を入れておく部屋）事情: 厩舎の運営上、多くのレースに出走させて結果を出すことが求められる側面もあります。
- 馬の質とレースレベル: 中央競馬ほどの厳しいレース内容ではない場合も多く、馬への負担が比較的少ない（とされる）ことも、短い間隔での出走を可能にしている一因です。
馬の疲労回復とレース間隔
競走馬にとって、レースを全力で走ることは想像以上に大きな負担となります。筋肉はもちろん、内臓や精神面にも疲労が蓄積します。
レース後は、まず馬体をチェックし、異常がないかを確認します。その後は、軽い運動（引き運動）や休養を取り、徐々に疲労を抜いていきます。
一般的に、レースで受けたダメージが完全に回復するには、最低でも1週間から10日は必要とされます。そこから次のレースに向けて再び調教を積んでいくため、「中2週」や「中3週」といった間隔が、馬の回復と再調整のサイクルとして理にかなっているとされています。
競馬中、何週がベストか？間隔別の勝率と影響
- 競馬のレース間隔と勝率の関係
- 競馬における「中2週」の評価
- 競馬のレース間隔、最短のケース
- 競馬の「中0週」＝連闘とは？
- 競馬の連闘、その勝率とリスク
- 理想的な間隔を見極める視点
競馬のレース間隔と勝率の関係
競馬のレース間隔と勝率には、一定の相関関係が見られます。ただし、「この間隔が絶対にベスト」という万能な答えはありません。
馬券検討の際は、以下の一般的な傾向を参考にしつつ、個々の馬の特性を見極めることが重要です。
| レース間隔 | 一般的な傾向（メリット・デメリット） |
|---|---|
| 短い（連闘・中1週） | メリット: 好調を維持できる場合がある。レース勘が鈍らない。 デメリット: 疲労が抜けきらないリスク。上積みが期待しにくい。 |
| 中程度（中2週〜中5週） | メリット: 疲労回復と再調整のバランスが良い。データ的にも好走率が高い傾向。 デメリット: 特になし。多くの馬にとって標準的。 |
| 長い（中6週〜3ヶ月） | メリット: 完全にリフレッシュできる。成長放牧からの上積みが期待できる。 デメリット: レース勘が戻っていない可能性。太り残り（調整不足）。 |
| 長期休養明け（3ヶ月以上） | メリット: 大きな成長（特に若馬）が期待できる。ケガからの完全回復。 デメリット: 典型的な「休み明け」。まずは一回叩いてから（次走が本番）の場合が多い。 |
データ上は、「中3週」から「中5週」あたりが、勝率・連対率ともに安定して高い傾向を示すことが多いです。
競馬における「中2週」の評価
「中2週」とは、あるレースに出走した後、2週間（実質的には15日後）のレースに出走することを指します。（例：10月1日(日) → 10月16日(日)のレース）
かつては非常に一般的なローテーションであり、現在でも多くの馬が採用しています。
「中2週」のメリットと評価
「中2週」は、馬の疲労をある程度抜きつつ、好調を維持しやすいバランスの取れた間隔とされています。
特に、前走で惜しい競馬（2着や3着）をした馬や、調子が上向いている馬が、その勢いを維持したまま次のレースに臨む際によく使われます。勝率や連対率のデータを見ても、他の間隔と比較して大きく劣ることはなく、安定したローテーションの一つと言えます。
「中2週」は、馬券検討において「特にマイナスではないが、プラスでもない」とフラットに見るのが良いかもしれません。むしろ、前走の疲れが残っていないかを調教や馬体重でチェックすることが大切です。
競馬のレース間隔、最短のケース
競馬のレース間隔で最短のケースは、「中0週（なかゼロしゅう）」です。
これは、レースに出走した週、あるいはその翌週にすぐ次のレースに出走することを意味します。一般的には「連闘（れんとう）」と呼ばれることが多いです。
競馬の「中0週」＝連闘とは？
「連闘」とは、文字通り「連続して闘う（レースに出走する）」ことです。
具体的には、以下のようなケースが該当します。
- 土曜日のレースに出走し、翌日の日曜日のレースにも出走する。
- 日曜日のレースに出走し、翌週の土曜日のレースに出走する。（これを「中0週」と呼びます）
馬にとって非常に負担が大きいため、通常は「よほどの理由」がない限り採用されません。
連闘が使われる理由
連闘を選択する背景には、以下のような事情があります。
- 除外の権利取り: 目標のレースに出走するため、出走枠が空いている別のレースに一度出走して「出走権」を確保するため（特にG1など）。
- 状態が良すぎる: 前走の疲労が全く見られず、調子が絶好調であると陣営が判断した場合。
- 特定の条件を狙う: その馬にピッタリの条件（距離、馬場、相手関係）のレースが、たまたま連続して組まれている場合。
競馬の連闘、その勝率とリスク
競馬ファンの中には「連闘は買い」という格言を聞いたことがある人もいるかもしれません。
確かに、連闘してくる馬は「何か理由がある（勝負気配がある）」と見なされることがあります。しかし、データ的に見ると、連闘馬の勝率は、競馬全体の平均勝率（約7〜8%）と比べて低い傾向にあります。
JRAのデータでは、連闘馬の勝率は約3〜5%程度、連対率（2着以内）も10%を下回ることが多いです。
連闘のリスク
最大のリスクは、当然ながら「疲労の蓄積」です。前走の疲れが抜けきらないまま出走することで、本来のパフォーマンスを発揮できないケースが多く見られます。
ただし、前走が「流しただけ（全力で走っていない）」の場合や、馬が若くてタフな場合など、条件が揃えば好走することもあります。
理想的な間隔を見極める視点
「競馬中、何週がベストか？」という問いに対して、全ての馬に当てはまる「正解」はありません。理想的な間隔は、その馬の個々の状況によって全く異なるからです。
馬券を検討する際は、レース間隔の週数だけを見るのではなく、以下のポイントを総合的にチェックすることが重要です。
レース間隔と合わせて見るべきポイント
- 調教（追い切り）: 休み明けでもしっかり動けているか？逆に間隔が詰まっていて、調教が軽すぎないか？
- 馬体重の増減: 休み明けで太りすぎていないか？逆に連闘や中1週で馬体が減りすぎていないか（疲労のサイン）？
- 馬の年齢や体質: 若い馬か、ベテランか。元々タフな馬か、虚弱な馬か。
- 厩舎の傾向: その厩舎は休み明けが得意か、使いながら調子を上げるタイプか。
例えば、「長期休養明けだが、鉄砲駆け（休み明けでも走る）の実績がある馬」や、「中2週だが、馬体重がしっかり増えて調教も抜群」といった馬は、狙い目になるかもしれませんね！
「競馬中、何週がベスト」かを見極める総まとめ
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 「競馬中、何週がベストか」に万能の答えはない
- ローテーションとはレース間隔や出走計画のこと
- JRAのレース間隔は外厩の発展により長くなる傾向
- 競馬のレース間隔の平均は中3週から中5週程度が主流
- 地方競馬のレース間隔は中央競馬より短い傾向にある
- 馬の疲労回復にはレース後1週間から10日ほど必要とされる
- 競馬のレース間隔と勝率には相関関係がある
- データ上は中3週から中5週の勝率が安定している
- 競馬における中2週は疲労回復と好調維持のバランスが良い間隔
- 競馬のレース間隔で最短は中0週（連闘）
- 競馬の中0週（連闘）は馬への負担が非常に大きい
- 競馬の連闘、その勝率は平均より低い傾向にある
- 連闘は疲労が抜けきらないリスクがある
- レース間隔だけでなく調教や馬体重、個体差を総合的に判断することが重要